平屋について考える

中庭のある家は最初、平屋で計画していました。中庭を取り囲むようなロの字のプランです。各部屋が中庭に面して開いているので、どの部屋にいても気配が伝わるような感じがします。屋根勾配を緩くし、冬でも中庭にいくらか日差しが落ちるように計画していました。残念ながら予算的に難しくなってしまい計画を一から見直しました。
中庭プランにすると外壁面や窓が多くなります。また、2階建てに比べて地業が増える、基礎の面積が増える、屋根の面積が増える、配管が長くなるなどなどコストを考えると設計者的には心苦しいことがたくさんあります。

しかし設計する側からすると、たまにしかやってこない平屋の計画というのは普段は考えない楽しい要素がたくさんあります。特に楽しいのは屋根や小屋裏部分の設計。2階建てならばリビングに吹抜を設けたり、一部を屋根裏部屋(ロフト)にする程度ですが、2階に諸室を並べる必要がないのでもっと大胆なことが考えられます。

床高さ、天井高さを自在につくり、光の入れ方や部屋のつながり方を考えたり、ロフトからあちこち見渡せるようにしたり、大胆な構造を現わしにしたり、どこにもないかっこいい屋根になったり・・・。変化に富んだ面白い建築になりそうです。

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