外壁を考える 1

以前は外壁を左官やガルバリウム鋼板で設計することが多かったのですが、最近は「サイディングでお願いします」と工務店やお客様から言われます。コストや施工性、メンテナンス、防火、保証、知名度、噂などいろんな面でサイディングの人気が高いようです。特に「窯業系サイディングから選んでください」などとかなり断定的にご指示いただくことも。設計者的にはデザインがかなり絞られてしまう頭を悩ませる頭を悩ませるものです。

こちらの交番は木造2階建てで窯業系サイディングの白と黒でとのご要望でした。
用途が用途なので、木造住宅っぽくしたくないのとコスト的にもかなり押える必要がありました。結果、ほとんどの部分をリブ9(ニチハ)のアグレアブラックを横張りとし、1階の正面部分のみCOOLイルミオ(ニチハ)のグラニットNMホワイトを使用しました。無機質で堅牢なイメージになったかと思います。

窯業系サイディングには石目調やレンガ調、タイル調などで高級感を出そうとするものも多くありますが、個人的にはベーシックで無機質なものを採用し締まった印象の建物にするよう心がけています。最近の窯業系サイディングはリアル感を追求しているものが多いですが、個人的にはどこまでいってもサイディングはサイディングという印象は拭えないし、はやりすたりも激しく数年で古くさく感じてしまうものも多い気がします。

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